Aさんは、食欲がなくなり、体にだるさを感じるようになりました。最初は疲れが溜まっているだけだと思い、しばらく様子を見ていましたが、次第にめまいや吐き気がひどくなり、仕事を休むようになりました。
友人に相談したところ、B病院の受診を勧められました。医師からすぐに休職した方が良いと言われたので、しばらく自宅で休むことにしました。しかし、吐き気がひどくて食事や水分が十分にとれず、栄養失調になって体重が一気に減りました。立ちくらみや動悸もひどく、歩くことができなくなり、ほとんど寝たきりになりました。
いくつか治療を試しますが、症状は良くなりません。総合病院で精密検査を受けましたが、医師からはつけられる病名がないと言われてしまい、途方に暮れました。自分の体に何か異常が起きていることは明らかなのに、原因が分からず、不安が募りました。藁にもすがる思いで、C病院に転院しました。そこで専門医の診察を受けることができて、ようやくAさんは「体位性起立頻脈症候群」であることが分かりました。しかし医師からは、現在の医学ではこれ以上の治療は難しいといわれました。Aさんは退院して自宅に戻りましたが、めまいや立ちくらみがひどく、一日中横になっています。食事やトイレも満足にできず、脱水状態になって緊急搬送され、点滴を受けることが何度もありました。
体調は悪く、仕事もできません。将来に希望が持てず、精神的にも追い詰められたAさんは、一時は自殺しようとするほど辛い状態でした。しかし、家族に助けられながら、なんとか療養を続けています。そんな折、Aさんは家族から「障害年金」という制度があることを教えてもらいました。自分ひとりでは申請の手続きが難しいと感じ、当センターに相談することを決めました。
Aさんは、横になった状態から座ったり立ち上がったりするとひどいめまいや立ちくらみを起こします。そのため、ほとんど寝たきりの生活を送っています。家族の支えがないと生活ができず、働くこともできません。
これらの点より、当センターは、障害厚生年金2級相当と考えました。
Aさんは、「体位性起立頻脈症候群」(略してPOTS、ポッツ)という病気でした。POTSは、まだあまり知られていない病気で、Aさんも診断されるまで時間がかかりました。当センターでも、初めて聞く病気です。
当センターでは、まずPOTSという病気にいて様々な資料を集め、学びました。また、障害年金は、病名で審査されるのではなく、仕事や生活でどのように困っているかで審査されます(一部例外あり)。そのため、過去にAさんと似たような症状で申請したケースについても情報を集めました。
それらの情報をもとに、Aさんから伺った生活の様子などをまとめ、C病院の主治医に診断書をお願いする際に、お伝えしました。
さらに、Aさんの状態が正しく伝わるように、追加でいくつか文書を用意しました。最後にすべての書類を整えて、提出しました。
障害厚生年金2級の支給が決定しました。
Aさんは無事に障害年金の受給が決まり、ご家族とともに喜びを分かち合われました。また当センターとしても、初めて申請する病気で無事に受給できた事に、大変安心しました。
「体位性起立頻脈症候群」(POTS)は、立ち上がると心拍数が異常に上昇し、めまいや立ちくらみなどの症状を引き起こす病気です。まだあまり知られていないために、診断されるまでに時間がかかる事が多いようです。病気についてわかっていない事も多いようで、治療も対症療法が中心です。Aさんの場合は専門医から色々な治療を受けても良くならず、日々の生活に大変苦労しています。
第3章にも書きましたが、障害年金は病気になったから貰える、という物ではありません。病気や障害によって、仕事や生活にどのくらい困っているかが審査されます(一部、病気になったら支給対象になるという例外もあります)。そのため、あまり知られていない病気でも、その病気によって仕事や生活に困っているのであれば、障害年金の受給対象になる可能性はあります。
当センターでは、約20年の経験を生かして、症例の少ない病気の方でも、当センターが出来る限りのサポートさせて頂きます。自分の病気が受給の対象になるのか分からない、でも、病気で今とても大変だという方は、是非一度ご相談ください。20~64歳の方を対象に、初回のみ30分間の無料相談を受け付けております。詳しくは下記リンクより、無料相談の案内をご覧ください。
富山を中心に
北陸全域をサポート!
富山県:
富山市、高岡市、魚津市、氷見市、滑川市、
黒部市、砺波市、小矢部市、南砺市、射水市、
舟橋村、上市町、立山町、入善町、朝日町
石川県・岐阜県飛騨地方、新潟県上越地方も対応