今から20年ほど前です。Aさんは、家族の関係が悪くなり、だんだんと夜に眠れなくなって、昼夜逆転の生活をするようになりました。食欲や気力もなくなり、仕事にも行けなくなったので、B病院を受診しました。うつ状態と診断され、薬を飲み始めました。B病院から処方された薬が多いように感じたので、友人に勧められたC病院に転院しました。C病院では、仕事を休んで自宅療養をするように勧められたので、休職しました。
しばらく休むと動けるようになったと感じ、少しずつ仕事を再開しました。その頃には、友人と買い物に行くこともできるようになりました。買い物中はずっと一人で喋り続けていて、以前とは別人のように元気な様子でした。調子がよくなったということで、一旦通院は終了することになりました。
すっかり元気になったように感じていたAさんは、がむしゃらに頑張って働きました。しかし仕事の負担が増えるにつれて、だんだんと気持ちが落ちていきました。ある朝、身体が動かなくなり、仕事に行けなくなりました。かかりつけの内科で精神科の受診をすすめられ、D病院を紹介されました。D病院で双極性感情障害と診断され、薬を飲み始めました。
現在のAさんはうつが重く、何とか仕事に行っているときでも、遅刻や早退が多く、休みがちです。職場では、偶然上司がテレビ番組で双極性障害の事を知り、Aさんの状態を理解してくれました。躁状態でテンションが上がって自分の話をし続ける様子に注意をしてくれたり、うつ状態で何もできないで休憩室で横になるAさんをそっとしておいてくれたり、色々と配慮してくれました。しかし、一日の中で午前は躁状態、午後はうつ状態になることもあります。そのような時には、Aさんに対して、どう接して良いかわからず、困ってしまいます。
Aさんは、遅刻や早退が多いので給料が減り、生活費が足りなくて、悩んでいました。何か生活費の補助がないかと探して、障害年金のことを知りました。スマートフォンで検索をして、富山障害年金相談センターのホームページをご覧になり、今回ご相談をいただきました。
Aさんはうつが重い時には自分では何もできません。職場のサポートがあっても、簡単な仕事しかできません。
これらの状況から、障害基礎年金2級相当と考えました。
はじめにAさんとご家族様から、発病してから現在までの詳しいお話を伺いました。
また、Aさんから仕事をしていると伺ったので、申請するためには、職場で実際にどのように仕事をしているかをよく知る必要がありました。そこで、当センターでは、職場の方から現在のAさんの仕事の様子を伺いました。Aさんは、うつ状態の時は、全く仕事ができなくなり、躁状態の時は常識から外れた行動をしてしまうので、一緒に働く従業員の方のフォローが必要です。また、突然休むことも多く、Aさんの病気を理解し、特別な配慮をしてもらわないと働くことはできないと分かりました。
Aさんが最初に行ったB病院では、20年余りという長い月日が経っていたのでカルテが残っていませんでした。そこで当センターでは、次に受診したC病院に確認すると、B病院を受診した内容の記録が残っていました。そこで、C病院に受診状況等証明書の作成をお願いしました。そして現在通院しているD病院の主治医に、Aさんの詳しい状況をお伝えして診断書の作成をお願いしました。
最後に、必要な書類を揃えて提出しました。
障害基礎年金2級の支給が決定しました。Aさんは、支給された障害年金で、落ち着いた生活が送れるようにしたいと嬉しそうにお話され、大変安心されたご様子でした。
「働きながら障害年金をもらえますか?」というお問合せをいただくことがあります。障害年金は、障害によって仕事や生活にどれだけ苦労しているかがポイントとなります。そのため、仕事をしていても貰えるかは、ケースバイケースになります。ただし、障害のない方と同じように働き、収入を得ている場合は、受給は難しいと考えられます。
Aさんのように、働きながらでも障害年金を受給できる場合はあります。しかし、ケースバイケースのため、受給できる可能性をご自身で判断するのは難しいと思います。
また、透析や人工股関節など、働いているかどうかにかかわらず、受給できる障害年金もあります。
障害と闘いながら、必死に働いておられる方は、諦めず、受給の可能性があるか、是非一度当センターまでお問合せ下さい。
当センターでは、20~64歳の方を対象に、初回のみ30分間の無料相談を受け付けております。詳しくは下記リンクより、無料相談の案内をご覧ください。
富山を中心に
北陸全域をサポート!
富山県:
富山市、高岡市、魚津市、氷見市、滑川市、
黒部市、砺波市、小矢部市、南砺市、射水市、
舟橋村、上市町、立山町、入善町、朝日町
石川県・岐阜県飛騨地方、新潟県上越地方も対応