ミオパチーとは筋肉が弱くなることで筋力が低下する病気です。
特に遠位型は手先、指先、足先といった体の先端の部分の細い筋肉の力がまず低下し、徐々に筋繊維が太く、体の中心に近い筋肉の力が低下していく病気です。
日本では、「縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー(GNEミオパチー)」と「三好型ミオパチー」はそれぞれ400名程度、「眼咽頭遠位型ミオパチー」は50人前後の患者が存在すると推測されています。
この病気は遺伝子が原因です。常染色体劣性遺伝病といい、両親が共にこの病気の遺伝子を持っており、その遺伝子がどちらの両親からも子供に受け継がれた時その子供に病気が発症します。
遠位型の場合、指先や足先といった体から遠い部分の筋肉(遠位筋)の力がまず低下するので、最初は病気に気づかない方がほとんどです。
物が持ちにくい、細かい作業が出来なくなった、階段を上りづらくなった、といった症状が現れます。
その後、握力が低下する、足首が持ち上がらないので小さい段差でも転んでしまう、などの症状が進行し、数年から数十年経つと歩くことが困難になったり日常生活に補助がいるようになったります。
この病気では、体内でシアル酸を合成する能力が低下していることが知られています。
シアル酸は糖鎖の一種です。糖と呼ばれる化合物、いわゆる砂糖の仲間のグルコース以外にもN-アセチルグルコサミンやキシロース、シアノ酸といった糖が鎖のように複雑に連なったものを糖鎖といいます。ヒトの細胞は例外なく糖鎖で覆われています。
糖鎖は様々な重要な役割を果たしていますが、この糖鎖の役割はまだ完全には解明されていません。シアル酸の役割の一つが隣り合った細胞同士をお互いにどのようなものか認識をこなすために制御されている、と考えられていますがまだ実際はほとんど解明されていません。
縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチーではこのシアル酸の濃度が減少することで筋力が低下すると考えられています。
このタイプでは筋肉の修復にかかわるたんぱく質のジスルフェリンを作るのに関連した遺伝子に変異があるため、体内のジスルフェリンが足りなくなっています。
筋肉、特に手足などの動くことに使われる骨格筋は日々の動作でも大きく伸びたり動いたりと筋肉に負荷がかかるため、日常的に小さな傷を負ってはその修復を繰り返しています。
筋肉は傷を負うと筋肉の繊維と繊維の隙間をすぐに埋めることでその傷を意識することなく暮らしていますが、三好型ミオパチーの方は修復する能力が非常に弱くなっているため、日々の生活を行う中でも筋肉が傷を負って弱っていき筋力が低下していくのです。
この病気の方を検査すると、筋肉中に含まれる酵素のCK(クレアチニンキナーゼ)が血液検査で高値が見られることが特徴です。
このタイプは原因不明とされています。
このタイプでは目やのどといった部分の筋力が衰えるため、目が開けられない、物が呑み込めない、といった生活の不便を感じことが多い症状が現れます。
上の二つのタイプに比べると患者の方も少ないです。上二つに比べればゆっくりと進行していくことが多いようです。
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